ハワイアン・エッセンスの個人的印象
アラスカン・エッセンスの開発にも携わったジェーン・ベルによるハワイアン・エッセンスが出ています。
ジェーンについては、個人的にとても信頼しており、彼女のエッセンスは前回のバリ・エッセンスも素晴らしかったですが、今回のハワイアン・エッセンスには本当に驚かされました。
表現しにくいのですが、普通のフラワー・エッセンスや、スピリチュアル・エッセンスのセットとは違う力を持っていま す。エッセンスの働く次元が違うと言ってもいいかも知れません。
恐らく、ジェーンがエッセンスを造る際に呼び起こす方法(インヴォケーション先)が違うのだと思います。
ハワイアンの個々のエッセンスについても、他のエッセンス・セットの個別エッセンスでは比較的絞られたエネルギーを持っているのに対して、ハワイアンの個別エッセンスは、核となる部分はハッキリしているのですが、その周辺に動きを促してくれるような、その人を力づけるようなサポートがしっかりと織り込まれているのです。
このため、エッセンスを取る人が動き出す勇気を持てない時、力不足だと感じている時だとしても、前に進む力を湧き起こさせてくれるようです。
エッセンスを使ったセラピーにおいてセラピスト側が直面する課題は種々ありますが、クライアントの変化がやや緩慢な時は、通常、その人の中で明確な意思設定が行われていないことが一つの原因となっていることが多いです。
前に進めたらいいという気持ちはあるけれど、何か抵抗を感じたり、タイミングが来ていないと感じたりしていて、今一つ全力で進もうとしていない場合には、明確な意思設定をすることが重要だと思います。
要するには、エッセンスは飽くまでもその人のプロセスを前に進むための「サポート役」に過ぎないので、その人が進むことを決めていない場合や、どの方向に進むかを決めていない場合には、エッセンスは自由意思には介入してきません。
前に進みたいのだけれど、この感情が邪魔になっているとか、今一つエネルギーが不足しているというような場合には、エッセンスは素晴らしく働いてくれます。
この意味では、ハワイアン・エッセンスは、その方の自由意思は尊重しながら、それでも明確な意思設定が出来るように、包み込むようにサポートをしてくれると思います。
また、エッセンスの核となるエネルギーについても、ハワイアンには相当奥深いものがあります。
例えば、オーストラリアン・ブッシュのフラワー・エッセンスであれば、その背景にはオーストラリアのアボリジニに象徴される「背骨」的なものがあり、その舞台の上で、それぞれのエッセンスが個別の役割を果たしています。
ハワイアンの場合、すべてのエッセンスを貫く「背骨」があるというよりは、個々のエッセンスの違いのなかにも、それぞれがまるで親戚かのような似た雰囲気や音を持っていると思います。
この「親戚群」にジェーンが繋がって、インヴォケーション(エネルギーの呼び起こし)を行い、エッセンスを作っているのでしょう。
更に言えば、ハワイアンのコンビネーションにおいても、感動的なほどの技術が使われています。
例えば、プロテクション(自分のエネルギーを保つ)のヴェイル・オブ・ライトにしても、標準的なプロテクションであるティアレ・ガーデニアが入っているのは普通だとしても、喜びのプルメリアや、自己ケアのプア・ケニケニ、人生のリズムのホワイト・ポンド・リリーが入っています。
頭だけで考えると、これらの組み合わせの意味が捉えにくいかも知れませんが、このエネルギーを見てみると、全体としてとても調和がとれていることが分かります。コンビネーションとして、ゴツゴツしたところがなく、統合感のある一つのスピリットとして存在しています。
プロテクションを行う際に大切なのは、オーラの境界をパチッと張ることですが、それだと張ることに意識が向いてしまい、常に自分で意識していないと、気が緩んだ時に境界が甘くなってしまうこともあります。
しかし、もし、自分の内面からエネルギーが溢れるように出ていれば、結果的に境界はしっかりと張ることになります。これがプルメリアの働きだと思うのです。自分のエネルギーを一番自然に高めてくれるものが、喜びのエネルギーです。自分のハートに喜びを感じて、身体の力を抜くことが出来るように助けてくれます。
また、エネルギーの方向性は外向きと内向きがありますが、境界を張るという意識は内向きになりやすいですし、自分の喜びの感覚に意識を向けることも内向きになりやすいです。
しかし、内向きのエネルギーに集中していると、本来自分の存在を表現することの意義というか目的を見失いがちになってしまいます。極端になると自己中心的・他人の共感力の低下につながります。
この内向きと外向きのバランスをとってくれるのがプア・ケニケニです。自分を大事にしながらも、他人のためにエネルギーを使うバランスです。どのタイミングで内向きと外向きの「スイッチ」を切り替えるか、その導きを与えてくれます。
さらに、ホワイト・ポンド・リリーは、大きな呼吸のリズムのエッセンスです。大きなリズムにあわせ、自分の力を強弱をつけながら、もっとも効果的に、効率的に使っていく。それを無理せず「自然に」出来るように助けてくれます。
もちろん、ティアレ・ガーデニアが外部の影響を遮断(オーラの境界を張る)してくれます。
このコンビネーションは、これらの多面的なの働きをする際、一体感を保っており、エッセンスを摂った人が「自然と」強いプロテクションを張れるようにサポートしてくれます。
その人が常に自分のプロテクションを意識していれば、同じ効果を達成することはできると思いますが、そのためには、本人の強い意志が必要です。
このエッセンスを摂った場合、プロテクションを強めたいと決めていれさえすれば、ほぼ「自然に」プロテクションを強めることが出来ると思います。本人がそれを望んでいない場合には、働かないので、自由意思には介入していません。
ここからが、さらにスゴイところですが、このエッセンスの場合、その方がプロテクションの弱さを通して経験しようとしている「学び」の課題についてもサポートしているところです。
もし、その方が自分のプロテクションを強めることを学ぶ必要があって、プロテクションが弱い時の(ツライ)経験をしているとしたら、外からプロテクションを強めてあげるだけでは、本来の目的(=気づきと課題の克服)は達成されるとは限りません。飽くまでも対症療法的な働き方になってしまいます。
しかし、このエッセンスの場合、前述のスピリット的な存在が意思をもって働いてくれており、この面での学びについてもしっかりサポートしてくれると思います。
確かに、普通のエッセンスでもディヴァのようなエレメンタル存在が働いてくれていますので、学びをサポートしてくれはいますが、人間の意識レベルとはやや違ったエレメンタル次元で働いていることが多いと思います。
しかし、ハワイアンの場合、この存在がかなりグランディングされていて、人の意識レベルにより近い次元で働いているように見えます。
エッセンスを摂っている人のプロセスを進めることを助けてくれる、キリッと強いけれど、つつんで巻き込んでくれるようなエネルギー存在です。個人的にはあまり馴染のない存在なので、これからハワイアン・エッセンスと仲良くして、もっと知っていきたいと思います。